ヒザラガイ類では背面に8個の殻をもち、巻貝類、ツノガイ類、頭足類では原則として1個、二枚貝ではその名のとおり背面で分かれる2枚の殻をもつ。よく発達したものでは内部に動物体全体を引っ込めて全身を鎧のように防御することができる。
また頭足類では内部に体液が排出された空室が発達して浮き袋の役割を果たし、中性浮力を実現して遊泳を助けており、イカ類ではこれが体内に埋もれている。
しかし進化途上で縮小し、体の一部しか覆わなくなったものや、ナメクジやウミウシ、タコなどのように二次的に貝殻を失った軟体動物も多い。
中にはカイダコ類のようにメスが産卵用の殻を形成するものもあるが、これは特定の膜状に広がった1対の触手(いわゆる足)の上皮から分泌されるもので、貝類が外套膜から分泌する貝殻とは相同ではないと考えられている。
またサザエなどのフタも貝殻に似るが、これは足の背面の上皮から分泌されるもので本来の貝殻とは別物であり、二枚貝の片方に相当すると考えるのは誤りである。